(和制英文) ペットボトル 【PET bottle】
ペットボトル入りのお茶
風味豊かな本格派
ペットボトル入りのお茶の新商品の発売が相次いでいる。日本茶は独特の香りや風味が“勝負所”で、ペットボトル入りでも本格的な味わいを求める声が強いという。各メーカーは高級感を打ち出したり、緑茶以外の商品を投入したりして、消費者にアピールしている。
(白櫨正一)
老舗と提携
業界の推計では、2006年の日本茶飲料の出荷量は約3億2550万ケース。うち約7割が緑茶で、伊藤園の「お~いお茶」、サントリーの「伊右衛門」が過半を占めているという。この2強を追う各社とも力を入れるのが、高級化路線だ。
日本コカ・コーラが10月8日に発売した「綾鷹(あやたか) 上煎茶(せんちゃ)」は、創業450年を誇る京都・宇治の老舗「上林春松本店(かん ばやししゅんしょうほんてん)」と提携した高級緑茶だ。火入れ、煎茶と抹茶のブレンド、仕上がりまで同店が協力した。茶葉は、国内の有数の茶産地で栽培さ れたものだけを使用し、「舌に甘みが残るふくよかな味わい」を実現したという。
JTも、京都・宇治の老舗「辻利一本店(つじりいちほんてん)」と提携した「辻利」を9月に売り出している。国産茶葉のみを使用し、繊細でまろや かな緑茶の風味が出るまで、開発に2年をかけた。辻利一本店が持つ茶葉の目利きやブレンドのノウハウを活用し、茶葉本来の味を引き出している。
キリンビバレッジは9月、厳選した国産玉露だけを使った「生茶玉露100%」を発売した。従来の「生茶」シリーズに比べ、茶葉の使用量を1・5倍に増やしている。低温でじっくりといれることで、玉露ならではの甘みと香りを引き出した。
日本コカ・コーラの 「綾鷹」。 | JTの「辻利」。 | キリンビバレッジの 「キリン生茶玉露100%」。 | 伊藤園の 「お~いお茶 焼きたての香り 焙じ茶」。 | サントリーの 「伊右衛門 玄米茶」。 |
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425ミリ・リットル入り158円 | 500ミリ・リットル入り140円(税別) | 265ミリ・リットル入り143円(税別) | 500ミリ・リットル入り147円(税別) | 500ミリ・リットル入り140円(税別) |
玄米茶も
受けて立つ伊藤園とサントリーは、緑茶以外の商品の品ぞろえを強化している。
伊藤園は10月8日、「お~いお茶 焼きたての香り 焙(ほう)じ茶」を売り出した。国産の一番茶を100%使用し、直火でこがすことなく一気に 焙煎(ばいせん)することで、甘くて香ばしい焼きたての香りを引き立てたのが特色だ。香りとおいしさの鮮度を保持するため、独自の「脱酸素製法」を採用し ている。
京都・山城の老舗「福寿園」との提携で「伊右衛門」シリーズを展開しているサントリーは10月23日、季節限定で「伊右衛門 玄米茶」を売り出し た。一番刈番茶をベースに、取れたばかりの新米を使って焙煎し、香ばしさを引き立てた。抹茶を少し加えることで、うまみが増したという。
記者のひとこと
お茶を飲む目的は「リフレッシュ」と「リラックス」だという。ならば、急須と湯飲みでゆったりと楽しみたい気もするのだが、ついついペットボトル に手が伸びてしまうのが実情だ。ただし、最近の高級茶は、香りや風味が明らかに異なるので侮れない。一通り飲み比べてみるのも面白いだろう。
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