大分のニュース
繰り返しもむ作業について話をする県の茶担当職員(左)ら
日田市のJAおおいた日田事業部津江事業所と同事業部茶生産部会は、茶葉「べにふうき」を使って本格的な紅茶の試作を始めている。2日、同津江事業所茶加工場で加工研修をした。べにふうきは抗アレルギー作用があるとされるメチル化カテキンを多く含む茶葉。前・上・中津江地域の生産者でつくる同部会は150アールで生産し緑茶加 工・販売している。渋味が強く紅茶に適した茶葉で、これまでも数戸や研究機関で試験的に加工。商品化を目指し、今年から本格的な試作作業を進めることにし た。
県農林水産研究指導センターの指導員ら2人が講師となり研修。JA職員と、市内上津江町福島地区の生産者ら約10人が参加した。
梶原茂弘さん方で機械摘みした二番茶の茶葉十数キロを前日から「萎凋(いちょう)」(茶を広げて通風すること)。この日は専用の機械で、加圧と無加圧交 互に繰り返しもんだ後、湿度を高く保った場所で発酵。乾燥機に約1時間入れ、4.5キロの紅茶に仕上げた。半年ほどかけて熟成させるという。
8月中に再度摘んで試作加工する予定。同JAの佐々木英隆さんは「技術を高めておいしいべにふうき紅茶にしたい。津江茶の新製品として早く販売できれば」と意気込んでいる。
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べにふうき
べにふうき(紅富貴)は、べにほまれと枕Cd86を交配した後代のアッサム種に近い茶品種である。紅茶、半発酵茶の用途として開発された。アレルギーを抑制する可能性があるメチル化カテキンを豊富に含み、緑茶として飲用することによって同カテキンを多く摂取できるとされ、商品化されている。
メチル化カテキンは、エピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレートと厳密には呼ぶ。作用としては、マスト細胞からヒスタミンが放出されるのを抑制し、マスト細胞上の高親和性IgEレセプタの数を減らすことによって、アレルギー症状の発現を軽減する可能性がある[1]。
緑茶としてのべにふうきには、好酸球の遊走、炎症性タンパク質やサイトカイン産生を抑制する作用も示されており、メチル化カテキン以外の活性成分の含有が示唆されている。
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