「わび茶の祖」しのぶ - 称名寺で珠光忌
2014年5月16日 奈良新聞
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わび茶の祖とされる室町時代の茶人、村田珠光をしのぶ「珠光忌」が15日、奈良市菖蒲池町の称名寺で営まれた。珠光ゆかりの茶室「髑髏庵(どくろあん=俗称・珠光庵)」も公開され、多くの参拝者でにぎわった。
同寺は鎌倉時代の文永2(1265)年に創建。奈良市出身の珠光が11才で同寺の僧となり、死後に分葬されたことから、命日にあたるこの日に毎年法要を営んでいる。
法要は本堂で営まれ、信徒の女性が茶を供えた後、伊藤尚瑞住職が珠光をたたえる嘆徳文(たんどくもん)を読み上げた。読経の声が響く中、参列者が次々と焼香した。
髑髏庵は三畳と一畳半に仕切れる特殊な構造を持ち、毎年この日に限って公開。客殿では薄茶の接待も行われ、参拝者が珠光をしのんだ。
珠光は一度還俗した後、大徳寺(京都市)に入山してわび茶の基礎を確立。奈良市は今年2月、珠光にちなんだ「珠光茶会」を初めて開いた。
伊藤住職は「皆さんに支えられ、法要を続けられることに感謝したい」と話した。
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