読売お茶の会600回 高岡・国泰寺で
第600回記念「読売お茶の会」が23日、高岡市太田の国泰寺で開かれ、約400人が参加、千葉県から招かれた同県指定無形文化財・式正織部流と、地元の表千家・清泉会が席主を務める茶席を楽しんだ。本堂で行われた献茶式では、利休七哲の一人、古田織部公が確立した武家風の茶道を伝承する式正織部流の松本瑞勝宗匠(千葉県佐倉市在住)が見事な 所作で、棗(なつめ)や茶わんなどの茶道具を一切、畳に置かず、台やお盆に乗せる独特のお点前を披露した。本席は式正織部流が担当。織部公が作ったとされ る茶しゃくや同公がデザインして好んで使った「筋釜」(2代大西浄清造)などゆかりの茶道具で薄茶を点てて振る舞った。
副席は表千家・清泉会が担当。床には黄金柏のつぼみの枝やリュウキンカの黄色い花一輪が飾られ、早春の季節感を演出。表千家14代家元・而妙斎が 「嘉祥」と銘を入れた黒茶わん(楽了入作)や戦国時代から修理を重ねて使い続けているという釜「古芦屋甑口(こしきぐち)浄長極(じょうちょうきわめ)」 などを使って薄茶を点ててもてなした。
読売お茶の会は1959年に始まり、今年で55年目。献茶式のあいさつで、読売新聞北陸支社の真鍋和彦支社長は「長い歴史を重ねてきたのは何よりお茶を愛し、大事にしてきた皆さんの強い思いがあってこそ。今後も伝統文化を次の世代につなげていきたい」と述べた。
(2014年3月24日 読売新聞)
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