2014年3月3日 星期一

表参道 茶茶の間


美味しいお茶が飲める店めぐり:日本茶カフェ「表参道 茶茶の間」
  [2014/03/03]

美味しいお茶が飲める店めぐり:日本茶カフェ「表参道 茶茶の間」
こんにちは。satominです。

今回は、日本茶ソムリエのいる日本茶カフェ「表参道 茶茶の間」さんを前半後半にわけてご紹介しています。
今回は後編です。


◆ドラクエの魔法の聖水!?天空の風味「あまかほり」1煎目

分厚いメニューの中からやっと注文を終えた我々。
待つこと数分すると、お湯の入っていない「あまかほり」のお茶の葉だけが入った急須がやってきました。


あっけにとられていると、「よいお茶の葉もそのまま食べられます」とのこと。
急須からお茶の葉をひとつまみとり、口にいれるとお茶の風味が口の中に広がります。
これから飲むお茶に、否が応でも期待が膨らみます。

急須はいったんさげられて、今度は極少量のお茶が茶杯に淹れられてやってきました。


口に含むと甘露のような甘味と、お茶の芳醇な香りがぱーっと広がります。
その衝撃、というか感動は、普段飲んでるお茶ではまず出会えない風味です。

ドラクエの魔法の聖水とかこんな味なのかな?と思ってしまうほどの、神々しい味と香です(笑)


◆スイーツと一緒に、極上の煎茶。2煎目3煎目。

2煎目は、日本茶ソムリエの和多田さんが目の前で呈茶をしてくれます。
注がれたお茶は澄み切った水色です。
1煎目ほどではありませんが甘い香りが漂います。
甘味のなかにも渋味もよいかんじにでてきて、極上の煎茶です。


2煎目と同じタイミングで、加計呂麻(かけろま)黒糖アイスクリームあんみつが運ばれてきました。


茶茶の間さんでは、1煎目はお茶だけで味わってもらいたいというポリシーから、お食事やスイーツなどは2煎目以降にお出しするそうです。
そんなところでも、お茶へのこだわりがわかりますね。

3煎目は茶海(ガラスのポット)に淹れて出されます。
1、2煎目では「茶葉のエッセンス」を3煎目では「茶葉の余韻」を楽しむそうです。

茶海にはいったお茶の水色はまだまだ鮮やかな黄緑色で、普通の中級煎茶では2煎目くらいで薄くなってきますが、「あまのかほり」はまだまだ力強い風味と水色をしています。
1、2煎目とは違う味わいを楽しめます。
むしろ、スイーツなど甘味のあるものとは、3煎目の渋みと苦みがでてきたくらいのほうが丁度いいかなと思います。


◆品種別お茶を飲みくらべ、その違いにお茶の見方が変わるかも!?

一方、飲みくらべセットのほうはというと、まず、お茶の葉が入れられた茶杯がセッティングされます。


やはり、お茶の葉を一?み賞味します。
3種類のお茶の葉はそれぞれ違うことがわかります。
やぶきたの秋津島は太めで力強いかんじです。
新品種「蒼風」の青い鳥は嫩葉で繊細なかんじがします。
香駿の桃源郷はすでに甘い香りが少しします。
品種別のお茶の葉をじっくり見る機会は普段めったにないかと思うので、ぜひこの機会に飲みくらべならぬ、見くらべをしてみましょう。

お茶の葉を見ていると、ほどなく茶杯にお湯を注がれます。
それぞれの茶杯の中でお茶の葉が広がっていくのが見えます。


飲みくらべてみると、それぞれの味の違いにお茶初心者の編集部スタッフも驚いていました。

甘い風味が好きな女性は桃源郷がおすすめですが、スイーツと一緒に楽しむときは、力強い秋津島や香り高い青い鳥のほうがよいかも。

日本茶は品種や産地の違いでそれぞれ違う風味になるのです。
日常飲んでいるお茶とはまったく違った物だということがわかるかもしれません。

余談ですが、ランチセットと一緒に出されたお茶が発酵茶の碁石茶でした。
じつは、碁石茶が少し苦手なのですが、茶茶の間さんの碁石茶は酸味が少なくほんのり甘いので、とても飲みやすかったです。

この碁石茶、最近では女性誌でも取り上げられ、乳酸菌が豊富にはいっているので腸に効くお茶として話題になっているようです。


◆日本茶ソムリエ和多田さんとのミニお茶談義

3煎目のお茶を飲んでまったりしているころになると、日本茶ソムリエの和多田さんがお仕事の間にお時間を頂けるとのことで、お話を伺うことができました。


まず、こだわりの道具について伺ってみました。

和多田さんといえば、ラッセルホブスのポットから急須にお湯を注ぐのが印象的ですが、日本茶でラッセルホブスを使ったのは和多田さんが最初だったそうです。
注ぎ口の水量が細く、コントロールしやすい点がよいとのこと。
ラッセルホブスは元々コーヒー用の電気ポットでしたが、今では色々なお茶屋さん、お茶カフェ、中国茶関連の人が使っています。


一人分すつ丁寧に淹れるお茶に使われている急須は、常滑の急須を使われているそうです。

茶茶の間さんで置いているお茶の産地で静岡が多い点について伺うと、お茶はご自身で直接現地まで訪れて直接買い付けをしているそうで、そのため静岡が多くなっているとのこと。
原料のお茶の葉もそうですが、「仕上げにこだわるので問屋泣かせですよ」と話されていました。


台地のお茶よりも、山間部のお茶のほうがよく、とくに(静岡の)天竜は土壌がよいそうで、そのため他にはない品質の高いお茶ができるそうです。

昨今、国内のお茶業界では和紅茶が脚光を浴びていますが、茶茶の間さんには和紅茶があまりお見かけしない点についての問いには、「納得できる和紅茶に出会っていないから」とのことでした。
やはり厳しい基準でお茶を見ていることがわかります。

お店の客席の一角でお茶を淹れるプレゼンテーションについては、このスペースは最近できたそうで、たまにお茶好きやお茶に詳しい人が話しかけてこられるそうです。
お話を伺っている間も、店内のお客さんに目を配っていて、お茶がなくなると次の煎を淹れてお出ししていました。
そうやって客席に近い位置でお茶を淹れることによって、すべてのお茶に気を配ることができるのだろうと思います。


そして、カフェでも珍しい日本茶カフェを運営していることについて伺った際には、「日本茶カフェも一時多くありましたが、いまでは少なくなっていますね」と憂いていました。

少なくなっている日本茶カフェをこれまで以上に盛り上げられるのは、おそらく日本茶ソムリエの和多田さんしかいないのではないかと思います。

表参道という土地がら週末は若者たち、特に女性が行列を作っています。
茶茶の間さんではお茶教室もされていて、平日はマダムが多く詰めかけているとか、いないとか。

幅広い年代にむけて、お茶の魅力を届けている貴重なお店といえるかと思います。


ちなみに、週末や昼時は混み合いますが、平日の午後は比較的混雑もなく、落ち着いてお茶を楽しむことができるそうです。
ぜひ日本茶ソムリエの和多田さんこだわりのお茶から、お気に入りのお茶を見つけに行ってみてください。



◆Shop Data:
表参道 茶茶の間
・住所: 東京都渋谷区神宮前5-13-14
・営業時間: 11:00〜19:00
・定休日: 月曜日(祝日の場合は翌火曜日)


(satomin@日本茶インストラクター)

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