杜仲茶で町おこしを、愛川の市民団体が商品開発進める/神奈川
カナロコ 2010年12月31日(金)21時30分配信
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杜仲を植樹する安間さん(手前)ら。後ろには成長した杜仲が並ぶ=2010年12月、愛川町三増 |
愛川杜仲研究会は、杜仲茶で町おこしの可能性を探ろうと、前身の「愛・健康推進協会」として2003年に発足。愛川町は昨年4月、愛川町民活動応援事業として、同団体を認定した。
杜仲は葉以外にも、樹皮と根は漢方薬の原料に、種は天然ゴムや人工骨の原料などにもなる。環境林として二酸化炭素対策にも役立つとされている。
だが、愛川町の杜仲栽培は試行錯誤の連続だった。苗が手に入りにくいため、種からの育成に挑戦したが、発芽しないことが続いた。3年目にやっと、30粒 発芽したが、カビ菌に侵され、全滅。抗菌性のある土壌で栽培するなどし、09年に200粒が発芽に成功した。同年11月には畑で成長した木から実った種子 も収穫し、昨年4月に10粒まいた。12年夏には、“生粋”の杜仲茶が生まれる予定だ。今年末の植樹では、苗木の全部が愛川産になるという。
栽培が軌道に乗り、商品開発も進む。08年4月には副会長の安間智慧子さんが経営する会社で、粉末状の緑の杜仲茶の販売を開始。昨年8月からは厚木市内や愛川町内のそば店や菓子店などが杜仲茶入りのそばやケーキ、パスタなどを商品化し、売り始めた。
08、09年度には科学技術振興機構の重点地域研究開発推進プログラムにも採択され、県産業技術センター(海老名市下今泉)が研究開発を支援。同セン ターは「愛川産の杜仲の葉には健康に良いとされる成分が豊富に含まれることがある」とし、成分量の季節変動や適した加工条件を調査してきた。
安間さんは「多くの協力者のおかげで、活動の輪が広がってきた。町の逸品としてさらに大きく成長させたい」と意気込む。2月20日には、杜仲茶を使った料理コンテストも開催する。問い合わせは、安間さん電話090(2178)4445。
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