シンガポールで「表千家」お茶会、家元公認では海外初
(2009年07月22日)
シンガポールの表千家茶道会「朋誠会」は7月18日・19日、表千家同門大阪支部で教授を務める竹内宗芳さんをゲストに招いて「一服のお茶に心を 込めて」と題する講演をシンガポール国立博物館(93 Stamford Road)で行った。表千家家元の許可を受けた正式なイベントは、日本国外では今回が初。
朋誠会は1990年にオーストラリアで発足。海外在住だからこそ日本の文化と生活習慣を見直したいという邦人だけでなく、和の心に共感して茶道を学ぶ外国人も在籍しており、シンガポールを含めて、これまでに約250人の生徒を輩出している。
会場となった国立博物館内のサロンには、畳と床の間をしつらえた簡易茶室を設置。講演は英語の通訳を交えて行われ、千利休が目指した「茶の下では皆が平 等」という精神や茶道の心得、美学などを分かりやすく説明。実演では茶せんや茶しゃくなど各道具の持つ意味や、お点前の手順、和菓子の選び方などを詳しく 解説したほか、朋誠会の関係者らがたてた茶と和菓子を来場者に振る舞った。2日間合わせてシンガポール人や在星邦人ら420人が来場し、当地での日本文化 への関心の高さをうかがわせた。
竹内さんは幼少期から体が弱く、学校へ通うことも困難だった青春時代に「何か一つ技術を身につけたい」と考え茶道を学ぶことを決意したという。茶歴は57年に及び、表千家家元による平安神宮、北野天満宮、春日大社での献茶時に添釜を開催するなど茶会も多数こなしている。
竹内さんは「おいしいお茶を介在として、主客ともに楽しみ、心を通い合わせることは大きな意義がある。茶道は長年学んでも終わりがない哲学。外国の方にも日本の伝統文化に興味を持っていただけて大変うれしい」と話す。
表千家同門会金沢市、「茶室」を一般開放-市民対象に茶会以外の利用も促進(金沢経済新聞)
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